S.20' 8月15日 日 本 つ い に 降 伏!

        天皇陛下の玉音放送 !

    日本の降伏!  天皇陛下の玉音放送
    日本の降伏!  天皇陛下の玉音放送

 この年の夏は特に暑い日が続いていました。 ボクは相変わらず、お兄ちゃんとランニングシャツ一枚で、汗ビッショリになりながら裸足で外を駆け回り、蝉やトンボを捕ったり、小川で小魚や蛙を追いかけて一日中元気に走り回っていました。 庭には朝顔の花も開き、のどかな風景と環境に戦時下だと言う事を忘れさせるような毎日を送っていました。

 

 ところが、8月15日の正午頃の事です。 この日は重大放送があると言う事で、お兄ちゃんたちも皆、ラジオの前に集まっていました。  すると、「玉音放送 」として、天皇陛下のお声で、ボクには何やら訳の解らない言葉が流れてきました。 母たちも、ボクたちも直立して聞いていました。

 

放送が終わった途端、母もオバアチャンも、お兄ちゃんまでもが、崩れるようにその場に座り込み、泣き出してしまったのです。 そして、ボクたちに泣きながら「 やっと、戦争が終わったのよ! 良かったね、良かったね。」と何度も言って「 これで、お父様も無事に帰って来られるのよ!」と言いながら、涙ながらにボクたちを抱きしめました。

 ボクは慌てて「 それで、日本は勝ったの? 負けたの?」と母に聞き返しました。 「 日本は負けちゃったのよ。 降参しちゃったの、でもこれからは空襲も無いし、平和になるんだよ。 これからは家族みんなで力を合わせて頑張らなきゃあね~」と言い、ボクの手を握り締めました。 

 お兄ちゃんは「 チクショウ!」と言いながら拳を握り締めていました。 


 ボクは、今までみんなで頑張ってきたのに、何で? と言う悔しい気持ちと、あの佐世保空襲での悲惨な光景を思い出して「 よし!そのうち必ず仕返ししてやるぞ!」と言う報復の気持ちを固めたのです。